2014.03.07
サロン・ド・ラン 新聞 平成26年3月号

3月に入りましたね。少しずつ暖かくなるのは嬉しいけれど、花粉やPM2.5など外からの攻撃も多くなったり、寒暖の差も激しい季節の変わり目、何かと悩ましい時期でもあります。そんな時期ではありますが、元気に楽しく桜のお花を楽しめるよう、体の内側から元気にしていきたいものです。そこで今月は、最近よく耳にする「腸内環境」についてお話したいと思います

l  人生は腸で決まる!?

と 言われるほど私達の健康と腸内の環境は本当に深くつながっています。最近、腸の免疫機能が注目されているのはご存じの方も多いと思います。それは腸管に体の中で最も重要で最も大きな免疫器官があるからです。腸は毎日の飲食の栄養を吸収してくれる大切な場所であり、吸収された栄養で、その人の血液の質や体 質が決まります。つまり、人の生命維持にかかわる最も大切な器官なのです。また腸は体に必要な栄養素だけを吸収し、細菌やウイルスなど害のあるものは排除するという体を守る役割も果たしてくれているのです。


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腸は第二の脳

腸はこれまで考えられてきたのとは全く想像を絶する程、大切な組織である事が最近になって初めて分かってきたのです。研究の進歩により、腸が、ヒトの体を守っているリンパ球の60%が集まる「ヒトの体で最大のリンパ組織、免疫組織」であり、首から下の神経の50%以上が集まる「ヒトの体で最大の末梢神経組織」であり、体の中の毛細血管などの小さな血管の55%が集まる「ヒトの体で最大の微小血管系」を含有しており、また生体内「ヒトの体で最大のホルモン産生」をしている事が示されました。そこで初めて、腸は「第2の脳(second brain)」と 呼ばれるほど複雑な組織である事が明らかとなったのです。実は脳も腸を守るために発達してきたので、「腸は脳より複雑な組織であるはず」と極論する研究者 すらいるくらいなのです。また、腸内環境を整えることが精神疾患や自閉症にも改善の効果があるという研究結果もでていることから、腸の元気は心の元気であることが言えるようです。腸はヒトの体の中で最も複雑で、最も大切な組織であり、「腸を守る」事は「心身を守る事」だということがわかっていただけたと思います。


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腸内環境を整える

そこで、腸内環境を整えることが健康への第一歩です。健康な腸内は2割が善玉菌、1割が悪玉菌、残りの7割 が日和見菌と言われています。なお、日和見菌は善玉菌、悪玉菌の多い方の性質に傾くため、健康な腸内環境では体に有益な働きをしますし、逆に不健康になり 悪玉菌が増えると体に悪影響を及ぼします。つまり悪玉菌を増やさず善玉菌が好むエサとなる小糖類、多糖類を摂ることや善玉菌そのものであるビフィズス菌や 乳酸菌を直接摂ることが大切です。


【食物繊維】
食物繊維は大腸で分解されると酪酸や酢酸などの有機酸が作り出され、腸内を酸性に傾かせることにより、酸性が苦手な悪玉菌が減少して善玉菌の勢力が増すことに繋がります。こんにゃく、海藻類、きのこ類、豆類、芋類、根菜など


【オリゴ糖】
オリゴ糖はビフィズス菌など善玉菌の栄養源となるのですが、悪玉菌には食べられないので、積極的に摂取することで効果的に善玉菌を増やすことができます。・大豆、ごぼう、とうもろこし、たまねぎ、バナナなど


【発酵食品】
発酵食品には乳酸菌やビフィズス菌などの他にも、人体に有益な働きをする微生物が含まれており、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える作用があります。・納豆、味噌、キムチ、漬け物、ヨーグルト(生きたまま届くと表示されているものが良いです)、チーズなど

悪玉菌を減らす生活習慣

腸内細菌のバランスということに注目をすれば、単純に善玉菌を増やすことばかりに意識を向けるだけでなく、悪玉菌を減らすということも大切です。

例えば、日常的に悪玉菌の栄養源となりやすい肉類ばかりの食事習慣をしていると悪玉菌が増加しやすくなりますし、暴飲暴食なども消化不良を起こす原因となるので、腸で悪玉菌のエサとなり勢力を伸ばすことに繋がります。また、「ストレス」というのは自律神経の乱れを引き起こし、胃酸の分泌や腸の蠕動運動が悪く なることで、結果的に善玉菌の勢力を衰えさせて悪玉菌が活発になることに繋がるので、ストレスは溜め込まないようにしましょう。
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